七息思案(しちそくしあん)という言葉をご存知でしょうか。
優柔不断を解消するには?武士道バイブル『葉隠』が説く七呼吸の教え
簡単に言えば
『七回呼吸をしている間にスパッと決めんかい!』
という事です。この言葉
『武士道とは死ぬことと見つけたり』
で有名な古典『葉隠』が出典元なんですが、何故スパッと決めないといけないのか?
世の中には『慎重審議』『遠慮深謀』と言う言葉もあります。短慮は危険なのでは?
と思いません?
私が思うに。
まず一つには『どれだけじっくり考えても、より良い判断が出来るとは限らない』という事が考えられます。
あなたにも経験ありませんか?散々悩んだ末に決めたけど『最初に思った方にしとけば良かった』という後悔が。私は多々ありますよ。
最初にパッと思った事が、実は結構『自分にとって最適だった』という事は良くあるんです。そう思いませんか?
二つ目には『人生には悩んでいる暇など無い!』という事です。人生にはあらゆるイベントがあります。ガンガンあります。そしてその都度『どっちを選ぶか?』という判断に迫られます。
一つ悩んでいるうちに、次の判断を迫られます。それが終わる前にも次。次・次・次!と決断を迫られるんですよ。あなたは迫られません?迫られない?それは素晴らしい。
何故か知りませんが、私はいっつも迫られてますよ。
三つ目は。
我々は、実は『物凄い命のやり取り』の中で生き残ってきた百戦錬磨の存在という事です。ここからは『ゼロ秒思考(七息よりもマッチョ!)』の話になるんですが、想像してみて下さいよ。
あなたのご先祖様が過去の時代を歩いています。
何万年前か、何千年前か、何百年前か。
何十年か前でも良いです。我々の先祖の周囲には今とは比べられない危険が潜んでいました。
熊か、ライオンか、虎か、大蛇か、ワニか、火山か、河川の氾濫か、地震か、津波か、戦争か。何かは知りませんが、我々のご先祖様は、そういった脅威に出会う事が現代より何倍もあったんです。
そしてその都度。
我々の祖先は『立ち止まるか・逃げるか・立ち向かうか』という判断を迫られたわけです。あらゆる脅威は突然来ますからね。その時
『いやー、ちょっと考えさせて下さいね』
と言いますかね?言ってもいいですけど、通用しないでしょう?そういった、グズグズして決断出来なかった先人達は、残念ながらどんどん姿を消していったわけです。
葉隠の(ちょっと前の時代)でもそうです。葉隠のちょっと前。つまりは戦国時代。
武士だろうと農民だろうと、危険とはいつも隣り合わせだったんです。その都度我々の祖先は、『立ち止まるか・逃げるか・立ち向かうか』瞬時に判断してきたんですよ。
そういった数限りない生存競争を経て、我々は今を生きているんです。何を言いたいのかと言うと。
我々は『逃げるか・立ち止まるか・立ち向かうか』という決断を、一瞬のうちに決断して生き残ってきた、百戦錬磨のベテランの末裔なのです!
なので
我々は、もっと『一瞬の判断』を信じるべきなのです。
ま、そういう話でした。
私自身、元々慎重居士というか、頭でっかちの悩み過ぎ男というか、とにかく『何も決められない人間』だったのですが、大人になると逡巡しているヒマはありません。
という事で、何事も。
七つ息をしている間に決断しましょう。
逆に言えば
七つ息をしても「よしっ!」と思えないのなら、それはやる必要が無いと言う事です。少なくとも
今は。
と言う事で。
七息思案とは、短慮を戒める言葉でもあると思うんですよ。
恐怖や不安を感じた時も、七つ息をして落ち着きましょう。
活路は必ずあります!