収納は、家に多い方が良いのか、少ない方が良いのか。あなたはどう思います?
多分、圧倒的多数の方が「収納スペースは多い方が良い!」と答えられると思います。
不動産・住宅業界でもほとんど「そりゃ多い方がいいでしょ!」と常識化しているこの問題。不動産屋が本音で考えてみたいと思います。
まず収納スペースですが、そもそも何の為に必要なんでしょう?大きくは3つ程の理由があると思います。
1.洋服を入れておきたい。
2.その他色んなモノを入れておきたい。
3.居住空間をキレイにしておきたい。
そんな感じでは無いでしょうか?「収納スペースで寝たいんだ!」というドラえもんのような人は少ないでしょうから、多分そんなモンです。
まず1の「洋服を入れたい」という点から考えてみたいんですが、これは私も「確かに」と思います。今や我々日本人も大体の場面で洋服を着ています。和服を日常的に来ている日本人は残念ながら(?)少数派と言えるでしょう。となると?
和服を収納しやすい『タンス』ではなく、洋服を吊り下げ収納しやすい『クローゼット』が欲しいのは当然ではないかと。
次に2の『色んなモノ』ですが、色んなモノです。布団とか座布団とか、掃除機とかホウキとか、洗剤とか食材とか。季節モノとか趣味のモノとか。
そして3ですが、これはあれですよ。「人が来るからその辺のモノをがっさり隠そう!」という、例のアレです。便利ですよね。ガッサリと放り込む用。
しかしこれらを達成する為には、いくつかのハードルが必要になるわけで、これも大体3つあります。
1.収納スペースを取ると居住空間が狭くなる
2.収納スペースを多く取ると費用が掛かる
3.収納スペースを多く取るとその分モノが増える
1は、その通りでしょう?2も、その通りでしょう?しかし3はどうでしょうか?ここは議論が分かれる所かも知れません。
でも。私の結論はこれなんです。「モノは、収納できるスペースいっぱいまで増殖する」
つまり?
どんなに広く収納スペースを取ろうと、何故かその空間いっぱいまでモノは増え続けてしまうんです。だから結局、いつまでたっても「収納スペースが足りないなあ!」となるんです。
何故か?なぜモノは収納スペースいっぱいまで増え続けるのか?
答えは
そこに収納スペースがあるから
という『そこに山があるからだ』理論に行き付いてしまいます。私にも分かりません。人の性(さが)としか言えません。
と言う事で結論。収納スペースは、広ければ広い程良いだろうけど、多分「これで十分」という事にはなりにくい。結局不足する。
でも。モノが少なければ、足ります。
色んな中古住宅・空き家を見て来た不動産屋が言うので、多分間違いありません。収納スペースが多いと掃除も大変ですよ。
収納スペースを増やすのではなく、モノを減らす。そっちの方向も、少しお考えいただければ幸いです!