鳥山明さんが急逝されましたね。巨星堕つ。です。私は今年で48歳になるのですが、我々の世代はマジで『鳥山明世代』と言っても良いかも知れません。
多分、もうちょい上が『藤子不二雄世代』で、それを更に遡っていくと『手塚治虫世代』とかになるのだと思います(もちろん、その間にも色んな巨匠がいらっしゃいますが)。
我々が小学校低学年の頃はDr.スランプですよね。アニメではDr.スランプ”アラレちゃん”でしたが、とにかく『見ると元気になる』アニメだったと思います。
しかし。
鳥山明さんの凄さは漫画で読んだ方が分かりやすくて。私はDr.スランプの『初期の頃の』コミックスしか持っていなかった(子供でお金が無かったので)のですが、持っている数冊を何度も何度も繰り返し読んでました。
特に。
鳥山明さんの漫画は『夢のあるメカ』が出てくるのが良いんですよ。則巻千兵衛博士(素晴らしい名前!)が色んな発明品を作るんですが、どれも本当に魅力的で。読んでてワクワクしたのを覚えています。私、コミックスに紙を当てて、色んなメカを鉛筆で書き写してましたからね。
『いつか、こんなメカが本当に世の中に溢れるかも・・・』とかも思ってました。とにかく夢がありました。
小学校中学年辺りからはドラゴンボールです。これはもう『泣く子も黙る』超爆発人気作だと思うんですが、子供の頃、リアルタイムで読めた事はめちゃくちゃラッキーだったと思っています。
ドラゴンボールも色んなメカがカッコよかった(実は)んですが、一番カッコ良かったのが『強くなっていく戦士たち』ですよね。こちらの漫画では『人は努力すれば強くなれる』という夢がありました。
夢ってのは、『見よう!』と思ってみるもんじゃありませんよ。自然に、普通にしてたらいつの間にか見てしまっているものです。私は鳥山明さんの作品で『夢』を見ました。
しかし。
最近どうも『夢がある』事を『子供っぽい』とか『そんなのは幻想』とか『騙されてる』という風に『貶める社会』になっているような気がします。人の夢を潰すというか。
『現実はそんな甘いもんじゃないぜ』という事を言いたいのかも知れませんが、子供時代の現実ってのは厳しいもんです。少なくとも私はそうでした。
お金も無いし、腕力も無いし、発言力も無い。親・先生といった大人にも色々言われますが、周りの子供にも色々言われる。大人も残酷な人が多いですが、子供だって残酷です。勉強も、何の為にやらされているのやら全く分からない。学校も全然面白くない。
そんな時。何が子供の心を救ってくれるのか?
それこそが『夢』じゃないでしょうか。
別に漫画やアニメじゃなくて良いですよ。スポーツ選手でも、歴史上の偉人でも、ユーチューバーでも良いですよ。素直に『カッコいいなあ』とか『見てるだけで楽しい気分になれるなあ』とかでも良いじゃないですか。
夢は見てもいいんですよ。
鳥山明さんの作品にはいつも夢がありました。私だけでなく、どれだけ孤独な子供の(やるせない)日常を彩ってくれた事か。
謹んでご冥福をお祈り致します。
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