前回の続きです。『安全性は地盤が全て。頑丈な家に騙されるな』ですね。ご覧になっていない方は前半からお読みくださいませ。
はい、ありがとうございます。読むの早いですね!
で。
『地盤の善し悪し』をどう判断すれば良いのか?という事なんですが、私は以下を最重視しています。
地歴調査
地歴調査とは、その『土地の歴史』の事です。その土地は過去なんだったのか?今までどんな事があったのか?そういった事を調べる手法です。
『地盤調査は?』という事なんですが、あれはあくまでも『今から新築住宅を建てていく』場合に有効な手段であり、『既に家が建っている』中古住宅では使えないんですよ。
それに。
地盤調査をして地盤改良しても、液状化現象は起こる。という事は今回の地震でハッキリしてしまいましたからね。本当に完璧な方法では無いんですよ。
『じゃあ地歴調査をすれば完璧なのか!?』という事で、確かにそれはその通りです。完璧ではありません。
完璧ではありませんが。調べておけば『比較的安全性の高い場所を』選ぶ事は出来ます。そもそも、安全性なんてものに完璧などはありえませんしね。
では、具体的に地歴調査とは何をするのか?ですが。大きく言えば以下の二つを同時並行します。
①資料調査
①は、文字通り『資料で』調べる事です。登記簿・古地図・航空写真などを利用してその地が以前何だったのかを調べる事です。山だったのか?谷だったのか?海だったのか?川だったのか?田んぼだったのか?畑だったのか?その辺を調べます。
②聞き取り調査
②は、文字通り人から『聞き取って』調べる事です。誰から聞き取るのか?その地域に住む近隣の方、物件の所有者、不動産業者などからです。何を聞き取るのか?
主に『災害の履歴』です。
我々は『未来を』予見する事は出来ません。しかし、『過去を調べる事で』未来の事をある程度予測する事は出来ます。
一度水害にあった場所ならまた水害に遭う可能性はあるでしょうし、一度液状化現象があった場所なら、また液状化に遭う可能性は否定できません。
現実として、本当にそういう事があった場所なんですから。
そして
今までそういった事が『無かった』のであれば、『あった』場所と比較すれば安全性は高いでしょう。それだけの話です。
それだけの話なんですが。この調査が案外難しい。
資料調査も、『何をどうやって、どこまで遡って読み取れば良いのか?』判断が難しいですし、聞き取り調査は『その人が本当に正しい事を言っているのか?』という判断が難しいんです。
なので。私の結論としては
『その地域の歴史に強い不動産業者にしっかり調査して貰って、その内容をちゃんと聞く』という事になります。
あとは『地名』からもその土地の歴史の一端を探る事が出来ますが、これも一概に言えない事が多く、判断は非常に難しいです。
なので、一つだけの情報を鵜呑みにせず、あらゆる情報を集めて総合的に判断する事が最重要ポイントになりますね。
地名については過去ブログでも触れておりますので、ご興味あればご覧下さいませ。
いくら頑丈な家を建てても、地盤が崩れてしまえば意味がありません。
中古住宅を探される場合は『危険な場所にある頑丈な家』よりも『安全な場所にある弱っちい家』の方が絶対に良いです。
家はどれだけでも補強できますし、取り壊す事も出来るからです。
と
言う事で。
頑丈な家に、騙されないで下さいませ!
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