本日の富山新聞の記事のお話です。坂東眞理子さんはご存知『富山県立山町』のご出身で、現在も昭和女子大学総長を務められている方です。
『女性の品格』の著作が有名ですよね。
女性の品格は何故か私も読んでます。『女性』と銘打ってますが『人間』と読み替えたしても大変良い内容と思っております。
が、それはさておき。大事なのは本日の記事内容です。タイトルが『社会資本のメインテナンス』なんですが、骨子としては以下の通り。
・資材価格の高騰と人手不足が重なって建設費の値上がりが著しい
・その事によって、工事が先送りされたり取り止められたりという事が増えている
・このような時代背景も踏まえ、日本の社会資本整備の重点を『新設』から『メインテナンス』に変えるべきではないか
・先日の『下水道管の破損による道路陥没』のような事故は今後増加すると考えられる
・上下水道の他、道路、橋なども高度成長期に多く建設され整備されてきたが、老朽化の中で維持の戦略がない
・これは住宅も同じである
・今まで日本は古い家をどんどん壊し、新築してきた
・アメリカやヨーロッパでは築100年の建物が普通に使われているのに、日本の住宅は30年前後で建て替えられている
・これは住宅のみならず商業用のオフィスビルなども同様である
・とはいえ、このような建築物を長く持たせるには維持管理やリノベーションが欠かせない
・今までは新しい物が良く、古い物は悪いという意識が強かった
・各種施策も新築有利な制度(税制や予算組みなど)だった
・こうした価値観や諸制度を変えるのは容易な事ではない
・しかし、壊される住宅やビルは産業廃棄物となり、新築するにもエネルギーと資源が掛かる
・このような在り方を見直し、メインテナンスを重視して全体的なコストダウンと効率化を図るべき時期なのではないか
以上、令和7年2月24日付け朝刊『富山新聞』北風抄より抜粋
維持管理とリノベーションって本当に大事なんですよ。しかし、地味な割に作業が大変で、しかも、ウケが悪いんですよ。
『古いのはイヤなんで』と言われると何とも言えません。
そして価値観ってのは『人の社会生活の中に溶け込みきっているから』価値観になっているわけで、そう簡単に変わるものでも無いんです。
シン・ゴジラの中で竹野内豊さんが言ってましたよね。『スクラップ&ビルドでこの国はのし上がってきた。今度も立ち直れる!』と。
確かにその通りではあります。日本はそうして『ゼロから這い上がってきた』すごい国なんですけども、そろそろ私は
『スクラップになる前にメンテするんだ!』という時代に入ってるんじゃないかと思うんですよ。
話が変わるようですが。
インド神話には『三大神』ってのがいます。ご存知でしょうが、それぞれ『創造の神(ブラフマー)』『維持の神(ヴィシュヌ)』『破壊の神(シヴァ)』です。
ね?
造る神がいて、維持する神がいて、それから壊す神がいるんですよ。
てことで。
スクラップ(破壊)&ビルド(創造)だけじゃ足りないって事なんですよ。大切なのはスクラップ&ビルド&メインテナンス(維持)で『三つそろっている事』なんです。
そうする事によって資源を長く使う事ができ、引いてはコストダウンにも繋がり、世界は滞りなく循環するわけです。
以上
坂東眞理子さんに始まり、竹野内豊さんに繋がり、インド三大神で終わるという、大変豪華なブログでした。
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