そんな言い方じゃ、余計にケンカになるのでは?
という経験をしましたので、不動産屋という「接客業」の立場から一言書いておきます。
まあ、一言だけでは終わりませんが。
先日、コンビニのレジについてのブログを書きました。
その時は、レジをもう少し合理的にできないものか、という話だったのですが、今回は逆に、その「合理化にしてやられた」話です。
ある時、コンビニのレジで精算しているお客さんの後ろについて、順番を待っていました。
すると店員さんから、
「次のお客様!そちらじゃなくて、目印の所でお待ちください!!」
と、ご指摘がありました。
「んん?目印??」
と思って指示された方向を見ると、確かにレジから離れた場所に丸い印があります。
場所は、お店のほぼ中央。
通路ではなく、陳列棚と陳列棚の間です。
私は別に「待つ場所」にこだわりがあるわけではありませんので、言われた通り、さっとその場所へ移動しました。
すると、前のお客さんも少し不思議に思ったようで、店員さんに理由を尋ねました。
店員さん曰く、
「待つ場所を決めておかないと、右側だったり左側だったりで順番待ちになって、お客さん同士がケンカになるんです」
とのこと。
なるほど。
確かに合理的です。
どちらが先に並んでいたのか分からなくなるくらいなら、待つ場所を一か所に決めてしまえばいい。
それ自体は、非常に分かりやすいルールです。
ところが、前のお客さんは私の方を見て、
「厳しいよねえ」
と、ほほ笑んでくれました。
この「厳しいよねえ」という言葉は、おそらく、そのルールそのものに向けられたものではなかったと思います。
店員さんの、
「そこじゃなくて、そっち!」
という感じの口調と、駐禁を取り締まる警察官のような凛々しい表情が、少々厳しく感じられたのでしょう。
私も、
「ルールはルールとして、もうちょっと柔らかく教えてくれたらなあ」
とは思いました。
そして、もう一つ。
「お客さん同士がケンカにならないため」のルールなのに、そんな強い言い方をしていたら、今度は店員さんとお客さんがケンカになるのでは?
と心配にもなってしまいました。
そして、ここで翻って考えます。
不動産業者である私は、ちゃんとそれができているだろうか?
不動産という仕事には、色々な専門用語が出てきます。
先日ご紹介した「既存不適格建築物」なんかもそうですし、その中で論点になっていた「建蔽率」という言葉もそうです。
法律や制度上のルールも、たくさんあります。
でも、一般の方からすれば、
「そんなもん知らんがな」
です。
そして、それが当たり前なんです。
私たちは普段から不動産を扱っています。
だから、色々な用語やルールが、自分の中ではいつの間にか「当たり前」になっています。
しかし、
誰かにとっての「当たり前」が、別の誰かにとっては「初めて聞いた」
ということは、世の中ではいくらでもあります。
だからこそ、接客する側には、
「そうですよね。分かりませんよね。当然のことです。でも大丈夫ですよ。私が分かりやすくご説明しますから」
という言葉と態度が必要なのだと、私は思っています。
ルールを知っている側が、知らない側に向かって、
「そんなことも知らないんですか!」
とか
「ここにそう書いてあるでしょ!」
という態度を取ってしまったら、そこで全て終わりです。
不動産営業でも同じです。
「そういう法律ですから」
「当社のルールなんです」
と言ってしまえば、説明としては間違っていないこともあります。
でも、接客としては、それだけでは足りません。
相手が納得できるように説明して、できれば安心してもらう。
そこまでやって、初めて「伝えた」ことになるのだと思います。
ふー……。
コンビニとかで、ああいうふうに注意されると、私はふと学生時代を思い出してしまうんですよ。
先生に叱られた記憶の数々が、急に蘇ってきます。
そんなに叱られてばっかりやったんかい!という話ですが。
まあ、そうなんです。
ということで、本日の結論。
私は本当に何も知らない非・常識人なので、変なことをしていたら、どうか“優しく”教えてください。
私も”優しく”生きていきますので。
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