先日、某住宅メーカーで設計士を担当されていた方から、衝撃的な話を聞きました。
そのメーカーでは、お客様に、
「世帯年収1,000万円以上ないと、当社で家は建てられません」
とお断りしていたんだそうです。
ずいぶんハードルの高いことを言うなあと思いましたが、話を聞くうちに少し見方が変わりました。
仮に旦那さんが年収600万円、奥さんが年収100万円で、世帯年収700万円のご家庭の場合。金融機関からマックス4,900万円ほど借りられる可能性があります(年収×7倍と仮定)。
しかし、土地800万円、諸費用200万円と仮定すると、建物関係に使えるのは3,900万円です。
そこから本体工事、付帯工事、外構、家具、照明、カーテンまで考えると、その予算でお客様の「本当の理想」をかなえる家を建てるのは確かに難しい。
一昔前なら、全然大丈夫だったと思います。
しかし、材料費も、人件費も、金利も、何もかも上がっている現代では、本当に難しいのです。
いや、建てること自体はできるんですよ?
しかし、そのためには、建物を小さくし、仕様や品質を落とし、家具や外構を安く抑える必要があります。
つまり、ある程度「理想を捨てないと」家が建てられないという話になります。
これは、建てる側にとっても苦しい仕事でしょう。
ちゃんとしたお寿司屋さんが、
「予算1,000円で、何か握ってくれませんか?」
と頼まれるようなものです。
握ろうと思えば、もちろん握れるでしょう。かっぱ巻きとか。
しかし、そういった予算なんだとしたら、別のお店、つまり「廻る所」とかで色々食べた方が幸せではありませんか、という話です。
今回の設計士の方の発言も、真意はそこにあるのだと思います。
つまり、
「お客様に無理をさせてまで、うちで建ててもらいたくありません」
ということです。
そう考えると、
「世帯年収1,000万円ないと家は建てられません」
という言葉は、お客様を選んでいるのではなく、お客様を守っていると言えるんです。
では、世帯年収1,000万円に届かないご家庭(もちろん私の家庭も含む)は、どうすればよいのでしょうか。
それも、先ほどの寿司屋の話と同じです。
その予算で、きちんと満足できる家を建ててくれる住宅会社を探せばよいのです。
「それでは満足できる家にならないのでは?」
と思われるかもしれません。
しかし、高級お寿司屋さんで「かっぱ巻き」だけ食べるのと、「廻る所」で好きなものを色々食べるのでは、どちらの満足度が高いでしょうか。
私なら絶対に「廻る所」を選びます。
高級である事にこだわる必要はないんですよ。
特に富山県は、「廻る所」の寿司もめちゃくちゃレベルが高いですからね。さすがは「寿司といえば富山」というだけの事はあります。
……
なんだかお寿司の話ばかりになってしまいましたが、今回はそういう話でした。
まあとにかく、家づくりも食事も、予算に応じて、無理せずいきましょう。
ちなみに私は。
もし手元に1,000円しか予算がなかったら、寿司なんて食べません。
ビール3本買って、「かっぱえびせん」でもつまんでますよ。それで十分幸せです。
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