本日は、大きなニュースになってしまった 阿部慎之助 氏に関する報道から、改めて「ネット上の情報との向き合い方」について考えてみたいと思います。
報道によれば、娘さんがAIに家庭内でのいざこざを相談し、その回答を受けて児童相談所へ連絡を行った結果。
本人も全く望んでいない方向へ、事態が大きく転がってしまった――という内容でした。
もちろん、AIが提案した
「児童相談所へ通告するという方法がありますよ」
という回答自体は、一般論として間違いではありません。
実際、本当に危険性が高いケースでは、第三者機関への速やかな連絡が正解とされます。
しかし一方で、現実の人間社会というのは、単純な“正解”だけでは動いていません。
- 一時的な感情なのか
- 常習性があるのか
- 普段の家族関係はどうなのか
- 本人はどういった結論を望んでいるのか
- すぐ助けが必要なのか、とりあえず話を聞いてほしいのか
本来は、そういった”前提条件”や“行間”まで含めて「総合的に判断」する必要があります。
もしこれが、AIではなく「その家族や現実社会を良く知る人」への相談だったなら、
「まずは少し距離を置こう」
「今日は落ち着こう」
「もう少し状況を整理しよう」
という、別の着地点もあったのかもしれません。
つまり今回の件は、
「一般論としての正しい回答を、そのまま現実に適用する」
ことの”現実的な難しさ”を示しているように感じます。
こんなケースは不動産取引でもよくあります。
今はネット上に、
「こんな中古住宅は危険!」
「絶対に買ってはいけない家」
「知らないと損する住宅知識」
といった情報が溢れています。私自身、参考に見ることもあります。
そして、その多くは“一般論としては”間違っていません。
ただ、実際の不動産取引は、全て「総合的な判断」なんです。
- 建てた職人
- 維持管理状態
- 地盤
- 周辺環境
- リフォーム履歴
- 価格
そして
- 実際に使う人の価値観
これらの要素を総合的に考えないと「本当の正解」など出てきません。
しかし、ネット上の情報というのは基本的に「部分的な正解」です。
だからこそ、
「部分的に考えれば確かに正解だけど、本当にそれだけで判断してしまうと、思わぬ方向に行ってしまう」
というケースは、現実に多々あるんです。
そして、ここに私たち現場側の役割があります。
AIも、動画投稿者も、匿名コメントも、基本的に「責任」を負いません。
しかし、私たちは違います。
実際に家をお引き渡しし、その後も地域で顔と顔を合わせ、何かあれば相談を受ける役割です。
つまり、“現実”に責任を持つ側です。
だからこそ、
「ネット上の情報だけで判断しない」
ということは、とても大切なのではないかと思うんです。
「一般論として」ネット上の情報を得ることはとても有益です。
ただ、そのネット上の情報が本当に“今の自分”に合っているのか。
そのネット上の情報を実行した先に、どんな現実が待っているのか。
そこまでを総合的に考えてこそ、初めて「情報」は意味を持つのだと思います。
今回の件も、誰も誰かを傷つけたかったわけではありません。
でも、「結果として」全員が傷ついてしまった。
ネット上で勧められた「正しい」と言われる情報を、現実世界の中で実行しただけなのに。
ネットやAIが発達し、便利な世の中になりました。
しかし最後に人を支えるのは、検索結果でも、AIの回答でもなく、
“それらの情報を整理し、現実に合わせた最適な判断を下せる理性”
なのではないでしょうか。
・・・
と、いうことで。
このブログ自体も「ネット上の情報」です。
鵜呑みにしてはいけませんよ。

















