年収200万円で豊かに暮らす。という書籍が物議を醸しているようで。しかも、多分ですが「タイトルだけで」って事ですよね?大多数の方は中身を読んでいないはず。
当然私も、読んでません。読んでませんが、元サラ金・現不動産屋・元生活破綻者の私からすると「リアルな話だなあ」とは思います。
年収200万円。月収16.6万円。手取りは・・・。13.5万円位?感覚として。
ちなみにこの「200万円」という数字、元行政書士の私としては非常に感慨深い数字です。というのも行政書士が「独立してちゃんと仕事してる」と評価されるのは年200万円という売上額が一つのポイントになるからです。
私が言ってるんじゃありません。その名も『行政書士業務必携』という本に書かれていたんです。
年間売上200万円。なんとなく「そんな低いレベル?」と思われる方も多いでしょうが、行政書士の業務は「一つの書類案件で数千円から数万円」という仕事が大半です。
一件の業務単価が3万円として、年間に70件の仕事を遂行しなければならないんですが、あなたが何かで独立開業したとして、一年目から70件も仕事取れます?
ってことで実際、年間200万円の売上を上げるのは、駆け出しの行政書士にとって物凄く難しい事なんですよ。
何を言いたいのかというと。
『200万円で豊かに暮らす』というのは、普通にある。という話と、そもそもそのレベルに達しない人もいる(私もそうでした)という事。しかしそれでも生きていかないといけない。という事です。
そりゃおカネは「無いよりある方が」豊かでしょう。間違いありません。しかし錬金術師じゃあるまいし、おカネはそう簡単に生み出せません。なのでまずは「手元にある武器でいかに戦うか」が大事になってきます。
私は『200万円で豊かに暮らす』ってのは良いタイトルだと思うんですけどねえ。
「収入を200万円に下げて心豊かに暮らそう!」と推奨しているわけじゃなく「200万円もあれば豊かに暮らせる!(贅沢すんな!)」と説教しているわけでもありません。あくまでも『選択肢』の一つです。こういう方法もあるよという。
子育てしてると、おカネは掛かるし仕事に集中は出来ないしで本当に大変です。持病などがあるとその労苦は倍増します。激増します。そして、実際にそういう人は現実にたくさんいます。
理不尽な世の中だなあ・・・とは思いますが、私に出来る事は精々そんな方にも「安心して住める家」を準備させて貰う事くらいです。不動産屋ってのは実際その程度の存在ですよ。
しかしそれでも、少しでも喜んで貰えるように工夫します。それが私の仕事ですから。