富山市において、農地の違反転用に関する事案が公表されました。
(農地法第51条第3項に基づく情報公表)
どうやら、富山市としては初の公表事例のようで、本日の朝刊にも掲載されています。
内容はシンプルです。
農業委員会の許可を得て「畑」として取得した土地に対し、砕石などを敷き、農機具置き場として利用していた――
つまり、許可内容と異なる用途で使用していたというものです。
では、何が問題なのか。
農地法は、日本の農地を守るための制度です。
日本は食料自給率が高くありません。だからこそ、農地は「勝手に潰していいものではない」と位置付けられています。
そのため、農地を農地以外に転用する場合には、原則として農業委員会の許可が必要です。
届出で足りるケースもありますが、いずれにしても「無断で用途を変える」という選択肢は存在しません。
今回のケースは、
「畑として使う」という前提で取得したにもかかわらず、実際には別用途で使っていた。
ここに違反があります。
正直に言えば、こうした事例は昔から存在していました。
私自身も、
「これは無断転用ですね」と言わざるを得ない案件に触れたことがあります。
ただし、今回のポイントはそこではありません。
“それを見逃さない時代に入った”
これが本質です。
自転車の罰則強化と同じです。
以前から存在していたものに対して、行政が「ここからは厳しくいく」と舵を切った。
今回の公表は、その意思表示と見るべきでしょう。
では、どうなるのか。
行政は「現状は違法であるため、農地に戻しなさい」と命じています。
いわゆる原状回復です。
しかし、対象面積は約3,980㎡(約1,200坪)。
これを畑に戻すとなれば、相応の費用と手間が発生するのは避けられません。
現実的にどう収束するのか。
この点については、今後の動向を見ていく必要があります。
「自分の土地なのに自由に使えないのか」
そう感じる方もおられると思います。
ただ、日本は法治国家です。
所有権は絶対ではなく、法律の枠組みの中で行使されるものです。
特に農地は、その制約が極めて強い領域です。
農地法。侮ってはいけません。
制度を知らずに踏み込めば、後戻りできない場所があります。くれぐれもご注意ください。
有限会社ランド・プランをもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで届きます。

















