2026年は「丙午(ひのえ・うま)」の年です。
十干十二支で見れば、火の陽が重なる、陽が極まる年とされます。
勢い、新しさ、拡張、前進。
世の中は自然と「明るい方向」「前に進む話」を好み、
新しいものほど価値があるかのような空気がいっそう強まっていくでしょう。
しかし、陰陽の世界では、
陽が極まるとき、すでにその中には陰が含まれていると考えます。
新しいものも必ず古くなり、
拡張は、やがて負担へと姿を変える。
だから私は、陽が極まるこの年に、
あえて「陰」という視点から家選びを考えてみたいと思うのです。
住宅を陰陽で捉えるなら、
新築住宅は「陽」、中古住宅は「陰」と言えるでしょう。
新築は、新しさと未来を語る家。
まだ誰の時間も背負っておらず、
理想や期待を、そのまま投影できる存在です。
一方で中古住宅は、
時間をまとい、劣化や制約を含み、
過去の暮らしを引き受けた「現実の家」です。
そこには、想像だけでは済まない、確かな重さがあります。
いまの社会は、確実に「陽」の局面へ移行しています。
マイナス金利という陰の極みを終え、利息のある時代へ。
経済はデフレからインフレへ。
労働市場も、賃上げという前向きな変化が語られています。
一見すれば、明るい話ばかりです。
しかし陰陽循環の視点で見れば、
その変化の一つひとつに、すでに陰は含まれています。
金利が上がれば、
毎月の住宅ローン返済は、静かに収入を削っていくしていく。
物価が上がれば、
建築費だけでなく、毎日の食費や光熱費も重くのしかかる。
賃上げは喜ばしいが、
それが続けば、今度は企業の体力が削られていく。
陽が立った瞬間に、陰もまた生まれている。
それが現実です。
だから私は思います。
陽の極みにある今だからこそ、
個人は意識して「陰」を持つべきだと。
それは、たとえば「中古住宅」という選択です。
中古住宅を選ぶという行為は、
後ろ向きな判断ではありません。
新しさだけを追わず、
現実を直視し、
すでにあるものを見極め、整える。
それは、
陽が燃え尽きた後を見据えた、
静かで、しかし持続性のある選択です。
陰は、劣っているものではありません。
陰は、次の陽を生むための新たなる土壌です。
危険なものを断ち、
無理な幻想を外し、
土地と建物を冷静に見極め、
暮らしの現実に合わせて整える。
そうして整えられた中古住宅は、
派手さはなくとも、
次の時代に、確実に適応していきます。
社会が陽に振れるなら、
自分の足元に、陰を持つ。
丙午という、陽が極まる年にあって、
あえて「陰」を選ぶ。
それは逆張りではありません。
循環を信じる者の、ごく自然な立ち位置です。
断つべきは断ち、
整えるべきは整え、
そして次の未来を、静かに紡いでいく。
その意味で、中古住宅は、
これからますます大切な選択肢になっていく。
私は、そう確信しています。
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