お問い合わせフォーム
2026/04/13
隣家のせいで家が壊せない。「どんな物件でも買います」の危険性
|
物件の売り方

有限会社ランド・プラン

本日は、最近実際にあったご相談の中から、少し考えさせられる事例をご紹介いたします。

「空き家を売却したい」というご相談でした。
現地を確認したところ、建物の老朽化が進んでおり、活用するには相応の費用がかかる状態でした。

そのため、今回はリフォームではなく「解体して更地として売却する」方が現実的であると判断し、その旨をお伝えしました。

ここまでは、よくある話です。

しかし、問題はここからです。

その建物は、隣の家(ここも空き家)と接して建てられており、いわゆる連棟の状態でした。
つまり、こちらの建物を解体すると、隣の建物の外壁が無くなってしまう構造です。

当然ながら、隣地所有者の同意なしに解体を進めることはできません。

そこで隣の所有者を調べたところ、数ヶ月前に東京の業者へ売却されていることが分かりました。
しかし、その業者に電話をしても繋がらず、住所に手紙を送っても返送されてくる状況でした。

要するに、「所有者はいるが、連絡が取れない」という状態です。

この結果、何が起きるか。

解体ができません。

解体業者としても、無断で工事を進めることはできないため、現場は完全に止まります。

売却したい。
しかし壊せない。
そして、所有者は存在するのに、誰も責任を取らない。

こういう状況が、現実に起きています。


では、なぜこのような事が起きるのでしょうか。

近年、地方の古い住宅について、都市部の業者が「どんな物件でも買います」といった形で買い取るケースが増えています。
実際には、費用を支払って引き取ってもらうケースの方が多いようですが。

それでも売主側からすれば、「処分に困っている不動産を引き取ってもらえる」ため、一見すると助かる話に見えます。

しかし問題は、その「後」です。

本来であれば、

・解体する
・リフォームする
・再販売する

といった形で、次の活用に繋げる必要があります。

ですが、現実にはそうならず、取得したまま放置されるケースが一定数存在します。

理由は単純です。

解体には費用がかかる。
地方では再販が難しい。
管理にも手間がかかる。

つまり、お金を受け取った時点で業者としては役割を終えており、その後は何もしないこと自体が“利益の確定”になる構造です。

もちろん法的に責任を追及することは可能ですが、時間と費用を考えると、現実的にそこまで踏み込めるケースは多くありません。


ここで一つ、大事なことをお伝えします。

不動産は、確かに所有権であり、その人のものです。

しかし同時に、その場所に存在し続ける以上、周囲に影響を与え続ける存在でもあります。

隣の建物に影響を与え、
地域の景観に影響を与え、
場合によっては安全性にも関わってきます。

つまり、不動産は「個人のもの」であると同時に、
「地域のもの」でもあるということです。


売却すること自体は、決して悪いことではありません。

ただし、「誰に売るか」は非常に重要です。

「買います」という言葉だけで判断するのではなく、

・その会社は実在しているか
・連絡がきちんと取れるか
・購入後にどのような方針で扱うのか

こういった点を、可能な範囲で確認していただくことが大切です。


最後に。

今回のケースのように、
「売れた後、周囲に悪影響を与えてしまう不動産」というものが、少しずつ増えています。

売却=責任の終わり、ではありません。

その不動産が、次にどう扱われるのか。
そこまで含めて考えることが、これからはより重要になっていくと感じています。


有限会社ランド・プランをもっと見る

購読すると最新の投稿がメールで届きます。

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

    カテゴリー |
    物件の売り方
    タグ |
    中古住宅
    解体
    近隣関係

    最新の記事

    お客様の声

    2026/04/13

    隣家のせいで家が壊せない。「どんな物件でも買います」の危険性

    お客様の声

    2026/04/11

    中古マンション、石川30%上昇。その裏で富山が下がった理由

    お客様の声

    2026/04/08

    農地は、自由ではない。富山市初の農地違反公表の真意とは?

    お客様の声

    2026/04/07

    大丈夫か?と思われながら33年目。ランド・プランのこれから

    お客様の声

    2026/04/01

    分からない事は怖い。不動産売却における疑問と不安の解消法

    人気の記事

    お客様の声

    2018/06/09

    金を残すは三流、仕事を残すは二流、人を残すは一流。真の一流とは?

    お客様の声

    2025/08/31

    超地味にして偉大なる高岡の我が殿。加賀百万石、前田利長公再考

    お客様の声

    2023/01/14

    毎日やんねん。ちゃんとやんねん。ハイキュー北信介主将に学ぶ

    お客様の声

    2021/08/26

    TOTOトイレ便座の付け根が割れた!交換部材を買う?出張修理?

    お客様の声

    2025/11/12

    福岡町小伊勢領、本日無事ご決済完了。そして次は小矢部市津沢

    お客様の声

    2023/05/16

    高岡は親切な街なのか?ご近所付き合いのリアル。

    お客様の声

    2023/07/11

    農地から宅地(雑種地)に地目変更すると固定資産税はどうなる?

    お客様の声

    2022/12/30

    金を残すは三流、仕事を残すは二流、人を残すは一流。その続きの言葉とは?

    お客様の声

    2022/04/11

    「まんぞ」「まんぞう」とはなんぞ!?万雑という不思議なお言葉

    お客様の声

    2023/06/13

    隣の敷地からサッカーボールが飛んでくる。子供が不法侵入。どうしたら良いですか!?

    おかげさまで口コミ評価5.0

    ※全54件。ページ上では5件のみ紹介させていただいております。

    私がサポートいたします!

    高野竜成
    有限会社ランド・プラン 代表取締役

    髙野 竜成

    略歴

    1976.3.29 富山県高岡市生まれ
     幼少期の目標は忍者か名探偵

    高岡市立横田小学校卒
     西光寺剣道場所属

    高岡市立高岡西部中学校卒
     体操部所属

    富山県立伏木高等学校卒
     硬式野球部所属

    高岡法科大学 法学部法律学科卒
     剛柔流空手道 秀武館所属

    不動産流通ネットワーク コアネット

     第8代会長

    公益社団法人 宅地建物取引業協会

     高岡支部 運営委員

    宅地建物取引士

    不動産コンサルティングマスター

    二級FP技能士

    不動産キャリアパーソン

    元 行政書士

    元 貸金業務取扱主任者

    剛柔流空手道弐段

    安心・快適・満足を叶える新機軸

    プレミアム中古住宅

    販売中物件

    物件情報
    プレミアム中古住宅

    津沢小学校徒歩8分・鉄骨車庫&太陽光発電設置済み。5LDKリフォーム済み住宅

    所在地

    小矢部市新西194-7

    1,898万円

    物件情報
    プレミアム中古住宅

    西高岡駅徒歩10分・セキスイハウス新築施工。2LDKリフォーム済み平屋住宅

    所在地

    高岡市立野美鳥町三丁目70

    1,350万円

    物件情報
    リフォーム済み住宅

    広々敷地92坪・駐車4台可(拡張で6台可)・14帖倉庫付きの5SDKリフォーム済み住宅

    所在地

    高岡市下麻生伸町5425-12

    998万円

    youtube

    住み続けられるまちづくりを

    中古住宅活用宣言

    「こんな安易に家を建てて良いんだろうか?」これが弊社の不安です。「止まらない物価高・実質賃金の長期低迷・借入金利の急上昇」の三重苦で我々が『安心して住み続けられる家』を持つ事は年々難しくなっています。その一方で空き家の数は急増の一途をたどっており、この解消も我々にとって喫緊の課題です。しかし、それでも家が建てられ続けています。何だかおかしくないでしょうか?そこで弊社は「中古住宅を活用して、安心できる住まいを提供する!」と決意しました。大量生産・大量消費社会から中古活用・循環社会へ。ランド・プランは「あなたのお悩み」と「社会の共通課題」を同時解消する【たかおかSDGsパートナー】です。中古住宅の事でお悩みならお気軽にご相談ください。