ミュージアム干支コレクションアワード――
ご存じでしょうか。
安心してください。私もまったく知りませんでした。
ところが今年、高岡市博物館から届いた知らせで、
「鋳銅 前田利長騎馬像」がエントリーされていると知ったのです。
アワードの方法は極めてシンプル。
一日一票、ネットから投票するだけ。
そこで私も、毎日コツコツと一票を投じました。
わずか一票とはいえ、「線」を紡ぐには必要な一滴です。
そして結果は――
利長公、堂々の第一位。
もちろん私の一票など微力ではあります。
しかし、高岡市博物館の熱意ある呼びかけ、
そして多くの高岡市民の情がひとつの“流れ”となり、
今回の快挙につながったのは間違いありません。
特に、この騎馬像は
弊社が位置する「高岡市横田町」出身の作家が手がけた作品。
その意味でも、深い思いがあります。
そしてこの騎馬像――
ぜひ一度、写真を見てほしいのですが、
驚くほど美しい緑青(ろくしょう)をまとっている。
弊社が大切にしている
「時を経た美しさ」、
「変化がもたらす風格」、
そのすべてが凝縮された姿です。
■ 銅という金属が秘める“変化の物語”
そもそも銅は、非常に魅力的な金属です。
生まれたての銅は、赤みがかった金色に輝く。
「銅=あかがね」と呼ばれてきた通り、
どこか温かく、人をほっとさせる光です。
しかし時間が経つと、空気中の
酸素・水分・二酸化炭素と静かに反応を重ね、
赤褐色
焦げ茶
そして青緑の“緑青”
という階段を上っていく。
ここで生まれる緑青は、単なる錆ではありません。
金属を守る“保護の皮膜”となり、
内部をむしろ安定させる役割を持つ。
つまり、
変化することで、強くなる金属。
時を重ねるほど、美しくなる素材。
この“変化の哲学”こそ、
高岡銅器の魅力であり、
高岡というまちの美意識でもあります。
■ 今回の一位という“変化”を追い風に
前田利長騎馬像の緑青は、
単に色が変わったのではなく、
時間が育てた美そのもの。
そして今回の一位という評価もまた、
高岡の歴史・文化・技の“線”が
静かに、しかし確かな形で
全国に伝わった証です。
この良き変化が、
高岡というまちの次の流れを生み、
さらに豊かな未来を紡いでいくことを、心から願っています。
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