人を残すは一流。あるいは「金を残すは三流、仕事を残すは二流、人を残すは一流」という言葉があります。
元々は後藤新平の言葉だったはずですが、それよりも有名なのが野村克也(ノムさん)の座右の銘という事ですね。
カネを残すは三流、仕事を残すは二流、人を残すは一流。
「仕事を残すは二流」の代わりに「名を残すは二流」とするパターンもあるのですが、いずれにしても本当に味わい深い言葉です。
さて、私の方は零細不動産会社の経営者で、1994年に父が富山県高岡市で立ち上げた(有)ランド・プランという会社を引き継いでいるわけですが、私は父の事を
「私という人間を残した」という事実をもって
一流
だと思っています。私が一流の仕事を持続出来るかどうかの問題ではなく、とにかく会社に後継者を残しました。これはスゴイ事です。このご時世、本当に「後継者がいない」というのはガチでリアルで普通によくあって、それでいて本当に解決が難しい問題なのですからね。
それでいうと・・・
私は、少なくとも「会社を潰さない程度の」後継者を残すことが出来るかとなると全く自信がありません。自分の子供には一切期待してませんしね(零細不動産屋の経営はそんなに甘いモンじゃない)。
てことで、もしも弊社を残すとすれば、全く血縁関係などない「優秀な人材」をどこかから引っ張ってくるしかないのですが、そんな優秀な人材が私のような小さい会社に来るはずもなし・・・
となると、あとはM&Aか・・・
いや「育てる」という手はありますね。最初っから優秀な人間なんか面白くもなんともありません。不動産業やってれば分かります。世間で成功しているのは「どこかに大きな欠点がある人」だと。
まあとにかく「人を残す」ってのは本当に難しく、かつ人間にとって「最大級に価値ある仕事」ってことです。
なので「人を残す」という仕事が出来た人は、もっともっと自分に誇りを持って良いと思いますよ。本当に。
追記
弊社は『野村再生工場』と言われた野村監督の真似をしているわけじゃないんですが、不動産業務の中でも『中古住宅』に特化した『中古住宅再生工場』を目指しています。
ノムさんの手腕は本当に凄かったですよ。「あるチームで戦力外になってしまった選手」の『良い所』を見抜き、再び大活躍させていたんですから。フツーはそんな事しません。ポイですよ。ポイ!
でも、私もそんな風に「世間から見捨てられた中古住宅」を、一つでも立派に大活躍させてやりたいと思っています。
見ていて下さい。私は数多く残しますよ。