日本の政策金利が、30年ぶりに0.5%を超えようとしています。
30年振りって。私がまだ19歳の頃ですよ。
具体的には政策金利0.75%になるらしいです。
0.75。数字だけ見れば小さく見えますが、現場にいる人間には、決して軽い数字ではありません。
日銀が利上げに踏み切ることは、既に既定路線でした。あとは「いつ上げるか?」というタイミングの話です。
では、その影響は住宅・不動産市場にどう及ぶのか。
まず確実に言えるのは、我々のような不動産業者・住宅関連業者が、銀行から『事業融資として』借り入れる際の金利が上がるという点です。
実際、たまたま本日、某銀行に事業融資を申し込みましたが、従来の借入金利から0.15%の利上げを提示されました。
0.15%。
ここも、数字だけ見れば大したことがないように感じるかもしれません。
しかし、住宅・不動産業というのは借入依存度の高い商売です。
扱う金額が大きい以上、どうしても「借金頼み」になりやすい。
仮に1億円の案件があった場合、金利が0.15%上昇すると、
年間15万円の金利負担が増えることになります。
利息が15万円、ではありません。
**15万円の「上乗せ」**です。
そして問題は、金利だけではありません。
資材価格、人件費、外注費……すべてが上昇しています。
これらのコスト増は、派手に効くわけではありませんが、確実に、じわりじわりと住宅・不動産業者の体力とマインドを削っていきます。
では、業者はどう考えるか。
答えは一つです。
「増えたコスト分、どこかで回収しなければならない」
結果として、価格は上げざるを得ない。
つまり、住宅価格は今後も上昇圧力を受け続ける、ということです。
ここにさらに、住宅ローン金利の上昇が重なります。誰が払うのか?我々業者じゃありません。『家を持つ人が』払うんです。
「でも、バブル時代に比べたら、まだまだ低金利でしょ?」
確かにその通りです。
しかし、時代がまったく違う。
当時は銀行預金ですら高金利(定期なら5%位は当たり前)で、給料も右肩上がり。
日本経済全体が確実に膨張していました。
今はどうでしょうか。
そして、これからは――。
まとめると、
-
住宅価格は上がる
-
住宅ローン金利も上がる
これは、確定事項です。
給料も「上がっている」とは言われています。
ただし、それは主に大企業や都市部の話。
地方で商売をしている身としては、
素直に楽観できる状況ではありません。
私は植田総裁に意見できる立場ではありませんし、
利上げを止めることもできません。
……正直、止めたい気持ちはあります。
『物価高と金利高のダブルパンチになってしまうのでは?』
とか
『借入依存度が高い企業や住宅ローン利用者の破綻を引き起こしてしまうのでは?』
という危惧があるからです。
私はかつて、消費者金融業界で
「金利で飯を食っていた」側の人間です。
だからこそ、金利の怖さ・借金の怖さは嫌というほど知っています。
だから私は、できるだけ借金に頼らず、『身の丈に合った経営をする』と決めています。
高金利下でおカネを借り過ぎると、
選択肢が奪われ、身動きが取れなくなるからです。
とはいえ、現金が無いと借りざるを得ないわけで、その辺がなんとも難しい所です。
本当に難しいんですが。それでも『身の丈に合った経営をする』というのは古今東西で最も『失敗しない』やり方であると信じております。
てことでお互い、知恵と覚悟でサバイブしていきましょう。
世知辛い世の中ですが、「自分の身は自分で守る」しかありません。
とにかく、借り過ぎ厳禁ですよ。それで喜ぶのはあなたご自身ではなく、金融業者なんですから。
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