『両面宿儺の謎 桜咲准教授の災害伝承講義』という本を読みました。気軽に読める内容ですし、これからの『桜』シーズンに合っていて私は楽しめました。
両面宿儺、もちろんご存知ですよね?呪術廻戦で一躍有名になりましたし。
それはそれとして。
私が興味を惹かれたというか「その通り!」と思うのが『災害伝承』の方です。不動産屋をやっていると、この『災害』というものから逃れる事は出来ません。
今は、不動産売買における重要事項説明でも『ハザードマップ』について説明しなければなりませんし、以前から『土砂災害警戒区域』などのいわゆる『危険が予想される場所』での不動産取引には様々な規制があり、その辺の説明もしっかりしなければならないからです。
そしてその中で『地名が持つ意味』というのも結構重要な要素になってきます。
例えば、この本でも一例を挙げられていますが、タイトルにもある『桜』という字が入った地名には元々『割く(さく)・刳る(くる)』という意味があって、土地が割れたり、穴が開いている状態を指す意味もあるわけです。
つまりは
『地盤が弱い』って事です。
ただし、全部が全部そういうわけではありません(ここがややこしい)。
ただ単に、本当に『桜の名所』という事もあるでしょうし、『作倉』とか言って、倉が作られていた場所かも知れません。なんせ『地名』ってのは長い長い歴史の中で『色んな要素が組み合わさって』残ってきているものなので、一概には言えないんですよ。
もう一回言います。一概には言えないんです。
しかし。
この辺の知識を少し知っていると『地名に○○が入っていた所は昔○○だった。だから危険!』とか『地名に○○が入っていた所は昔○○だった。だから○○!』というレッテルを『安易に』貼られてしまう事も多いわけです。
だからこそ。
こういった事は『地名だけに』引きずられる事なく、実際の地形や自然環境とそれまでの歴史。その辺を総合的に知る事が必要になるわけですね。
とにかく私が言いたいのは。
『ここが危険!あそこも危険!』と言っておけばそりゃ間違いはありませんが、そんな事を言っていると『どこにも住めないという話になりますよ』って事です。
海外から見れば
「日本って、どこでも地震が起きるんでしょ?怖い!」という事になるかも知れませんし、霊感のある人から見れば
「あなたの家の下に2万年前の死者が埋まっているのが見えます。そこに住むのはやめたほうがいい!」
とか言う話になるかも知れません。
ね?
とはいえ、真剣に危ない場所は真剣に危ないんですよ。なのでこの辺の『見極め』が本当に大事になってくるんです。
安易に考えちゃいけません。安易に『大丈夫』と言ってはいけないんですが、逆に、安易に『危険』と言ってもいけないんですよ。いわれなき『風評被害』に繋がってしまうからです。
・・・
結構真面目に読んでるでしょ?不動産屋ですから。
という講義でした。ご質問はお気軽に!
有限会社ランド・プランをもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで届きます。