不動産業という仕事をしていると、「そんな事をすると多分大変な事になりますよ!」と言いたくなる時があります。
特に不動産売却の場合に。
で、これが難しい所なんですが「多分大変な事になりますよ!」という事で、「絶対に大変な事になりますよ!」とは断言できない事が多いんです。
たまたまというか、運よく、それで上手く行く事もあるからです。最近の言葉で言えば「ワンチャン上手く行く」って感じですかね。使い方に自信ありませんが。
ネネ(長男)なんかはいっつも言ってますよ。ワンチャンワンチャンと。
我々世代で「ワンチャン」って言われたら当然「世界の王貞治」ですよね?しかし私は王さんを尊敬してますからね。そんな軽々しく呼ぶなよと思ってます。
物凄いストイックさと謙虚さ。王さんというのは「人間としての美しき完成品」なんですが、それはさておき。
私が好きな言葉にこういうのがあります。それがタイトルの『君命に受けざる所あり』。ご存知『孫子』の有名な一節ですが、私はこの言葉が大好きです。
誰の命令であろうとも、誰のお願いであろうとも、総合的に考えて「それをするとリスクが高い」と思えば拒否して良い。拒否すべき。いや、もっと言うと
『拒否しなければならない』という事です。
なので、すみませんが弊社の場合は「それはやりません」という事が多々あります。何故なら、総合的に考えてお客さん自身が不利になるから。そして、それを止めなかったという理由で弊社の信頼が失墜するから。
良い事一つもありません。とはいえ何かと誘惑があるんですよ。「ワンチャン、その方がいいかな?」と思わせるような提案が。でもダメです。その方法じゃダメです。危ないです。
そんなわけで、弊社はトラブルがイヤで、ケンカもイヤで、損をするのもイヤなので、ダメな事はダメと言います。違う事は違うと言います。
『優しく』←ココを大事にしています。
人間、不利な方法を選んでしまう時だってあります。私だってあります。人の言う事を素直に聞かず自分だけで考えてしまい、失敗ばかりの人生です。
しかしワンチャン、それで上手くいく事もありますしね。人生は勝負とも言えます。勝つ可能性が低い方にベットして、鮮やかに勝ちを収める時だってあります。
ただやはり、出来る限り「負けない」人生にしていただきたいんです。出来るだけ「危なげなく勝てる」方向に持っていきたい。出来るだけ「勝てる可能性が高い」選択肢を選んでいただきたい。
という思いを胸に、本日も頑張って参ります。
人に優しく。