たまには真面目な話を書きます。今月、『空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律』が施行されました。
この法律、分かりやすく一言で言うと。
『空き家を放置しないでね』という法律になります。
では、何故空き家を放置してはいけないのか?『周囲の人に迷惑が掛かるから』です。
周囲の人に迷惑が掛かりそうな空き家とは何か?例えば『今にも倒れそうな空き家』とか、『ゴミだらけの空き家』とか、『草木が生い茂っている』空き家です。
今回の法律ではそれらを『管理不全空き家』と指定し、自治体から家主に改善を求められるようになったのが大きなポイントです。では、どんな改善を求められるのか?
基本的には『除却』でしょうが、ゴミの撤去とか、草木の伐採とか、外壁の補強なども考えられます。
では、改善を求めても応じなかったら?
固定資産税の軽減対象から外されるというペナルティが課される事になります。固定資産税の軽減対象から外されるとどうなるのか?
土地で言うと、約6倍の固定資産税額に跳ね上がります(敷地面積200㎡以下の部分がどーのこーのとか色々細かな規定はありますが、ざっくり6倍)。
6倍の税金って、イヤでしょ?(私はイヤ)
空き家は結局の所『後を引き継ぐ人がいないから』空き家になってます。
そもそも『相続人が誰一人いない』ケースもありますが、大体の場合は『相続人はいるけど、管理していない』というケースが圧倒的に多いです。
相続人がいるのに何故管理しないのか?遠方にいるから現実的に難しいとか、既に自分の家を持っているから手が回らないとか、そもそも「どんな家なのか見た事も無い」とか、色んな事情があります。
ありますが、それでも責任を持って管理しておられる人はいます。空き家は家主の私有物とは言え、やはり『公共の福祉』の観点は非常に大事です。
そういうお話でした。
なんせこの空き家問題、一介の不動産業者に解決は無理。
法律が変わり、自治体の対応が変わり、それらによって人々の意識が変わる事を切に祈っております。