突然ですがあなたの「天職」って何ですかね?私は今は「不動産屋」ですが、その前は「サラ金営業マン」で、実はそっちの方が向いていたような気もします。
サラ金営業マンと言うのも大きく分けると二種類あって、それが「貸す人」と「回収する人」で、私はどちらかと言うと「回収する人」でした。
でも、自慢じゃないですが「不動産担保による貸付実績」は結構成績が良かったんですよ。どうしてもその辺は「不動産に関する知識」が必要になりますからね。19歳の時に宅建(旧・宅地建物取引主任者 現・宅地建物取引士)を取得しておいたのが役立ちました。
が、そんな事を言いたいわけではなく。今日は「債権回収って色んなドラマがあるんですよ」という事をお伝えしたかったのです。
いくつかありますが、やっぱり「子供絡み」のエピソードが一番心に残ってます。今回のタイトルは「夜、借金の取り立てでお客さんの家に訪問した時」の話です。
サラ金と言うのは朝8時頃から電話営業を開始しまして、日中は「店内での接客」とか「役所などの外回り」なんかをやって、18時頃から「回収に行ってきます」となります。
で、21時までが「債権回収可能時間」なので、その間ギリギリまで仕事して、それから会社に戻り、事務作業してたら10時になって、家に帰ったら毎日11時近く。という感じでした。
今から思うと結構な長時間労働ですな。
まあそれはそれとして。夜、お客さんの家に取り立てに行くわけですが、よく居留守を使われるわけです。大抵は家中が真っ暗で「いないフリ」されるわけですが、相手にも油断する時があり、電気が付いている時があります。
そうなると、突入。
と言っても玄関までですよ。本当に「突入」するわけはありません。そして、電気が付いている以上、居留守も使えないので、家の人が出てきます。それが大抵
子供。
なわけです。
小さいお子さんが出てきて、私に対応してくれるわけです。で、冒頭の「お父さんは?」「いません」「お母さんは?」「いません」となるわけですが、明らかに家の中に誰かいるんですよ。
「誰もいないって言え!」と指令を受けてるんでしょうが、そういう時は本当に切なくなりますよね。
そして大抵、そんな家は「ボロボロ」なわけじゃなくて、立派な家なんですよ。羨ましくなるくらいに。
ちなみにこの家はそのうちに借金が返せなくなりまして、結局「競売」で債権回収となりました。あの時のお子さんはその後どうなったのか、今でもたまに思います。
まあ、そんなご家庭は実は世の中にはたくさんあるわけで、全部「あの時のあの子は・・・」とか言ってたらとんでもない鬱状態になるんですけども・・
なんとなく今日は、そんな事を思い出してしまいました。
春ですな。子供たちにも明るい未来を信じて生きて貰いたいものです。
でも。その為にも。
「現実を知る事も大事」というお話でした!
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