私は高岡生まれ、高岡育ちなんですが、別に『高岡超絶LOVE』という人間ではありません。富山市もいい、金沢市もいい。魚を食べるなら氷見か新湊がいい。そういう無節操な人間です。
が、地元『だからこそ』高岡の事を知らない事も多いわけで。それでいうと『高岡城(高岡古城公園』って本当に『高岡の財産』だと思うんですよね。
しかし余りに『身近過ぎて』侮ってしまう所もありまして。子供の頃にザリガニ釣りしたり、本丸公園を走り回ったり、屋台で唐揚げを食べた思い出はあるんですが、その『歴史』については全く無知でした。
そりゃまあ、小学生の時に多少は教えられますよ。「前田利長が折角作ったのに、徳川家康の一国一城令でアッサリと潰されてしまった残念な城。」というような事を。
「家康め!」と、多少家康の事が嫌いになるエピソードではあります。
しかし・・・
なんというかですねえ。子供心にそれだけでは「ドラマにならんなあ~」と思うんですよ。「戦ってないやん!」と。
子供にとって大事なのは『城づくりの精密さ』とかではありません。「どんな戦いがあったんだよう!?」という、血沸き肉躍るストーリーなのです。
しかし高岡城は一回も実戦してません。これじゃあ感情移入出来ないだよ!
とか思っていた、そんな所に。
私が先日から読んでいた漫画『へうげもの』に高岡城が出てきたんです。都会から来た、あるキャラクターがこういう事を言うんですが、これが今回のタイトルです。
「前田利長の隠居城にしては堀のでっかい、恰好いい城じゃないかよ」
今も当時も、日本てのは「東海道」がメインで、北国の高岡なんかは田舎ですよ。しかし。そう侮っていた所に!カッコいい城が突然出現したから驚いたんですね~。こんな田舎にすげえ城があったもんだなと。
ちなみに、高岡城について惜しまれるのは「堀はそのまま残っているけど建物が全く残ってない」って事ですよね。なんせ家康のせいで潰された城ですから(しつこく言います)。
しかし、堀を作るのは色んな意味で面倒でしょうが、建物なら『建てればいいだけ』という気もします。築城当時の姿が復元されるといいよなあ~と、イチ高岡市民としては思ってしまいますね。
という、「城潰し」ではなく「ヒマ潰し」のしょーもないお話でした。
ただ、よくよく考えると高岡城ってのは『築城から数年で取り潰しにあった』という歴史的背景も踏まえ、その後の『今に至る様々な紆余曲折』があっての『100名城』という気もします。
なので。
無理に建築物など建てず、今ある姿を整理整頓する方が良いのかも知れませんね。
「あの時、家康に潰されたから今がある」
そう言えるような『しぶとい』高岡城であれば良いなあと思ってます!