石丸市長ってご存知です?広島県は安芸高田市の若き市長(現在3年目で41歳)なんですが、ユーチューブが面白い。
何が面白いと言って、市議会や会見を舞台にした公開舌戦が非常に面白いんです。
私も前々から思ってました。『何故公開の面前で真剣に議論しないんだろう?』と。日本では行政でも立法でも司法でも会社でも、基本的に公開での討論で物事を決する事は稀で、基本的にその前のやり取りで物事が決まります。
いわゆる根回し・密室政治ですね。
そして
これも『基本的に』ですが、日本は前例踏襲・先輩を敬え社会です。したがって、若い人や新しくその社会に入った人から『こうした方が良いのでは?』という話が出ても、殆んど聞いて貰えません。
『今までこれでやって来てるんだよ』『あの人(大先輩)が決めた事だから』という事で全く取り合って貰えませんし、むしろ『何勝手な事言ってるんだ。君も私たちのやり方をしっかり学びなさい』という事でしっかり目に怒られます。
何故分かるのか?私も散々怒られてきたからです。
で、普通はここで折れます。多勢に無勢。確かにこちとら若輩者で経験も乏しい。という事で表面では大人しく退いて、しかし心の中では常に牙と爪を研ぎ続けるわけです。「いつかやったんぞ」と。
しかし。今回の石丸市長は違います。常に真っ向勝負。ガツガツやってます。正にガチンコ。
ちなみにこの石丸市長、プロフィールを見ると『剛柔流初段』とあって、奇しくも私と同じ『剛柔流仲間』です(勝手に言ってます)。
そして剛柔流とは。
その名前が表す通り、世界は剛と柔、強と弱、光と影、緩と急、呼と吸、陰と陽と言った『相反する』もので構成されており、『どちらか一方だけで成り立っているわけではない』というような思考法を持つ空手の流派です(これも勝手に言ってます)。
なので。
こと『議論』という点においては、もしかしたら剛柔流の人は有利なのかも知れません。何故なら、議論というのは基本的に『絶対にこれが正しい』という事は少ないからです。
どんなに良いと思われる意見にも『悪い面』はありますし、どんなに悪いと思われる意見にも『良い面』があるのが普通です。
そういった『相対するものを通じて高みに昇っていく』というのが剛柔流です(と、私は解釈しています)。
この辺はドイツ哲学の『アウフヘーベン』とほぼ同じ意味を持っているのではないかと思います。ちなみにアウフヘーベンの意味は『矛盾する諸要素を、対立と闘争の過程を通じて発展的に統一すること』とあります(Wikipediaより引用)。
という事は。
対立と闘争が悪いわけじゃないんですよ。逆に、ここを避けているとアウフヘーベンには達しないわけで、その点石丸市長は『さすが剛柔流の人だなあ』という気がしないでもありません。一所懸命対立と闘争を行って(市の)発展を図っているわけですからね。
ただ。
余りに『剛』の部分が強いので、もうちょい『柔』の部分を出しても良いのかもなあとは思います。
とはいえ!
ここが大事な点ですが、剛と柔は必ず『剛』が先に来ます。まずは剛の要素を出せないと、柔の要素を出せるようになりません。
実際、剛柔流でも最初に習うのは『力の入れ方』です。それが出来てから『力の抜き方』を覚えていきます。これがまた、力の抜き方ってのがメチャクチャ難しいんですけどね。
と、面倒くさい話になりましたが、本日私が言いたかったのは『ポイズン(反町バージョン)』って事です。つまり
『言いたい事も言えないこんな世の中で♪』ハッキリ『剛』な発言と行動を実践し続けている石丸市長は、やっぱり凄いなあという事。
ビビりの私には、到底真似出来ません。
2 件の投稿
石丸氏は日本の現状を切り開く開拓者です。
聞いててよく言ってくれたと感服しております。
何事も全体計画の上、発言されてる筈です。
ただ、老婆心ながら、相手に対し、失笑を交えながら回答されるのは、どうかなと思います。
この失笑だけは、してほしくないです。宜しく。
コメントありがとうございます。私も全く同感です。『礼を失する態度』と見られても仕方ない所ですよね。
ここは剛柔流というか『武道』の精神で『礼に始まり、礼を尽くして、礼に終わる』という所を見せていただければと思っております。
礼を尽くし、その上でなお『言うべき事はきちんと言う』事を続けられれば『敵なし』なのではないかと思っております!