人を残すは一流。あるいは『金を残すは三流、仕事を残すは二流、人を残すは一流』という言葉があります。
元々は後藤新平の言葉なんですが、一般的に有名なのは元プロ野球選手、野村克也(ノムさん)の座右の銘という事ですね。
金を残すは三流、仕事を残すは二流、人を残すは一流。『仕事を残す』の代わりに『名を残す』とするパターンもあるのですが、いずれにしても非常に味わい深い言葉です。
さて。
こう書いている私は零細不動産会社の経営者で、1994年に父が富山県高岡市で立ち上げたランド・プランという会社を引き継いでいるわけですが、私は父の事を『私という人間を残した』という一事をもって『一流』だと認定しています。
私が一流の仕事をしているかどうかは(とりあえず)問題ではなく、とにかく次代に繋げました。これはめちゃくちゃスゴイ事です。
このご時世、本当に『後継者がいない』というのはガチでリアルで普通によくあって、それでいて物凄く解決が難しい問題なのですからね。
それでいうと・・・
少なくとも私は『会社を潰さない程度の』後継者を残すことが出来るかとなると、全く自信がありません。今の所、自分の子供には一切期待してませんし(零細不動産屋の経営はそんなに甘いモンじゃない)。
てことで、もしも弊社を残すとすれば全く血縁関係などない『優秀な人材』をどこかから引っ張ってくるしかないのですが、そんな優秀な人材が私のような小さい会社に来るはずもなし。
となると、あとはM&A(事業売却)か・・・
いや「育てる」という手はありますね。最初っから優秀な人間なんかいるわけありません。30年前の私を見て、誰が『不動産会社を経営している』と予想出来たでしょう?いるわけありません。
まあとにかく「人を残す」ってのは本当に難しく、かつ『人間にとって最大級に価値ある仕事』という事なのです。
なので
「人を残す」という仕事が出来た人は、もっと自分に誇りを持って良いと思いますよ。本当に。
最後に。
ノムさんは『野村再生工場』という異名を持ち、『他チームでは戦力にならないと見做された選手たち』を見事に復活させ、大活躍させるという物凄い個性の持ち主でした。
あれだけ『再生』を成功させた人はいるんでしょうか?人を活かし、人を残し、次代に繋げました。
弊社は『中古住宅専門不動産店』として、家を活かし、家を残す仕事をしています。
次々と新しい家を建てていくのではなく、『今ある家としっかり向き合う』という仕事です。
私はこれからも残し続けますよ。一流の、中古住宅を
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韓国映画の[商道]のドラマがそれを物語っています。[金を稼ぐより人を稼ぐ]経営者様のお言葉通りです。有り難う御座います。
名乗る程の者では御座いません。
商道というドラマは知りませんでしたが、あらすじを見ると「すごい人がいたもんだな!」と驚きました。
お金という価値基準が強すぎるので(分かりやすすぎるので)、どうしてもそこにこだわってしまうんですが、お金は「手段」であって「目的」では無いですからね。
「人」と、その先にある「物語」が最終目的なのではないかと、最近思っております。
お金を稼げない人間の遠吠えで御座いました。