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2022/04/11
「まんぞ」「まんぞう」とはなんぞ!?万雑という不思議なお言葉
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よくあるご質問

有限会社ランド・プラン

富山県で不動産業をやってると。「まんぞ」の話が絡んで来ます。

なんのこっちゃ・・・と思いません?

まんぞ。

まんぞう。

まんぞうひ。

漢字で書くと「万雑」です。意味合いとしては「色んな雑事」みたいな感じでしょうかね。

このまんぞ、歴史は古く、平安時代に遡るそうです。万雑公事(まんぞうくじ)といって「荘園における租税の一種」だったんですって。ホンマかいな。

簡単に言うと「年貢以外の雑税を言う」との事。本税が年貢(コメ)ですから、その他の雑多な納税物の総称らしいですね。

年貢”以外”って・・・。間口が広くないですか?「なんでもアリやん」という。そして「税金」と言っても・・・。

荘園って事は、貴族に払ってたわけでしょ?なんだかなあ・・・ですよね(何に使われていたのやら)。

さて。

話を戻しますがこの「万雑」。富山県と石川県の一部地域で「地域の慣習として」連綿と続いています(注:その後、読者の方からコメントをいただいて新潟県にもあるという事が分かりました)。

私の経験上ですが、年末に集められている事が多いです。金額は地域でバラバラですし、なんなら「その家その家で」違う事があります(敷地面積で計算されるケースもあります)。

ちなみに以前。

私の義母がこの「万雑」を集金する係になった時、世界展開の超有名一流自動車メーカー展示場に「万雑下さい」と言いに行かされてしまった事があったそうです。

しかもその地域は『敷地面積に応じて』万雑額が決められていたんです。クルマの展示場ですからね。デカいですよ。と言う事でバカ高い万雑費を請求に行ったんですが・・・

相手の会社からは「そんなもん知らん!」と激高して追い返されたそうです。

そらまあ、突然行ったらそうなるでしょうな・・・

しかし。

その地域に共生しているからには、なんだかんだ「雑事」という事はあります。特に農地だとそうですね。そして、万雑の大きな理由として「水路を管理する」というのがあります。

田んぼに水を引く水路、生活用水を流す水路。その水路の管理費みたいなイメージです。

「そこに住んで、この土地の恩恵を受けているわけだし、コメもこの国に無くてはならないもの。水田だって”そこにあるから”地域全体の保水力も高まって豪雨の時も住民に被害が及びにくいわけです。

用水沿いに雑草が生い茂ってたら、クルマを運転する時も危ないでしょう?「どこまでが車道なのか分からん!」みたいに。ああいう除草なども地域の方が行っているのです。

だから協力して下さいね」という理屈だと私は受け止めています。

日本のコメ作りはやっぱり大事ですよ。食料自給率の話もありますし、遊休耕作地の問題もあります。私は農家の皆さんには本当に頑張っていただいていると感謝しております。美味しいお米をありがとうございます!

という事で。

私自身は万雑に協力を惜しまない積りなんですが、中には「何故そんなモン払わないといけないんだ!」という方がいらっしゃるのも事実。

私は思うのですが。

「まんぞう」というネーミングが良くないんじゃないですかねえ?普通に「町内会費集めに来ました!」と言われたら「そうですか、ハイハイ」となると思うんですが

「まんぞう集めに来ました!」と言われると

「それ何!?!?」

と思ってしまいますよね。町内会費と一緒に徴収して貰えれば『ある程度の問題は』解決するのでは無いかと思うのは私だけでしょうか(その後いただいたコメントで、実務として中々難しい事が分かりました)。

という事で。

今回は『地域によってこんな事もあるんですよ』という情報提供でした。不動産取引は不動産の専門知識だけではなく『地域の慣習』なども重要になってきます。

なかなか難しい話も多いと思いますので、ご自分だけで判断せず、地域の事は地域の専門家にご相談下さいませ。


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35 件の投稿

  • 田畑 より:

    万雑費についてよく分かりました。我が家にも集めにこられます。
    何かと思ってました。
    家の裏に用水があって、その用水を使っているからだとか….万雑費?何のこっちゃ!と思ってましたが、分かって良かったです。

    • 有限会社ランド・プラン より:

      多少なりともお役に立てたのであれば嬉しい限りです。『平安時代から続いている』というのが本当であればその歴史は『1000年に及ぶ』わけですから、馴染んでいる方からすれば『当たり前すぎる』イベントなんですけども、そうじゃない人間からすれば「何のこっちゃ!?」ですよね。
      本文にもある通り、地域全体の為に役立つお金ですので、快くご協力いただければ幸いです!

  • 元住民 より:

    新潟市西蒲区でも、今も普通に使われています!

    • 有限会社ランド・プラン より:

      そうなんですね!情報ありがとうございます!!

      新潟県も富山県もいわゆる『越国(高志国=こしのくに)』ですからね。

      つまり、仲間です。今後ともよろしくお願い致します!

  • 氏子総代の中の一人 より:

    富山県の東に居るもので,氏子総代をしています。
    今,10月末でまさに万雑の集金準備中です。
    ちょっと前までは,耕作面積で金額が決まっていましたが,
    今では,一律金額が建前です。
    払わない人や田んぼを持っていない新興住宅地の人は
    基準額を払ってくれません。調整に苦労します。
    こちらの方では若い人は”まんぞう”,古参の人は”ばんぞう”と発音します。

    • 有限会社ランド・プラン より:

      おー!実際に『その任に当たっている方』からのコメント、誠にありがとうございます!
      私は単なる不動産屋で、細かい所も知らずに勝手な事を書いているだけなんですが、とりあえず書いている内容に『大間違い』は無さそうで一安心しております。徴収する側は徴収する側で大変ですよね。実際のご苦労は分からないながらも、心中お察し申し上げます。
      ”ばんぞう”は知りませんでしたが、文字で見れば確かにそうも読めますね。大変勉強になりました。ご教示ありがとうございました!

  • やっさん1号 より:

    小生の地域(富山県)では、町内会費は一律で全住民が収めています。
    万雑については耕作している田圃が他の集落内にある場合のみ、面積に応じて当該生産組合に支払っています。農家以外から徴収する事は決してありません。

    • 有限会社ランド・プラン より:

      やっさん1号さん、コメントありがとうございます!
      農家以外から徴収しない地域もあるんですね。つい最近も弊社取り扱い物件で2件の万雑案件があったんですが、いずれも高岡市で、双方田圃とは無関係の家なんですよ。今回いただいたお話で『地域によって全然違うんだなあ』という事を改めて感じております。貴重なお話をいただき、誠にありがとうございました!

  • 田舎は理解できない より:

    『まんぞう』という言葉を初めて聞いたので調べてみるとこのページにたどりつきました。
    先日インターフォンが鳴ったので出てみると、ポケットに手を突っ込んだ2人組のおじいさんが家の前に立っていました。
    出てみると高圧的な態度で『まんぞう集金にきた』とのこと。
    私が、『まんぞうって何ですか?用途は?』『住民税や町内会費は支払っている』『我が家は農家でない』と伝えると、
    おじいさん2人組は『雨水を溝に流しているから支払え』『昔から続いている習わし』の一点張り。
    支払った後領収書を渡されびっくり。引っ越してきてからは電話帳など個人情報は載せていし、支払ってみないのに何故か名前入り。領収書には連絡先も書いていないし、用途を記載した予算や決算書も渡されなかった。
    詐欺にあった気分でした。

  • 呉西地区で自治会費と万雑費を集める係員 より:

    万雑会費と自治会費を集める側の人間です。
    会社勤めの傍らに代々ある小さな田んぼで米を作っています。
    米作りに欠かせない大切な水を用水から取り入れたり排水路へ戻したり、毎日の水管理は大変です。
    時には用水の上流で家庭ゴミ、紙オムツ等が詰まっていて下流まで届かないために会社を休んで川の中に入る事もあります。
    誰かが用排水路を維持管理しないと家の敷地内に降った雨水さえ流せないし、道路沿いの雑草も刈取ってくれません。
    自治会費と別に集めさせて頂くのは、敷地面積が各々違い、面積割で計算の必要があり、住民全員一律同額の自治会費集金では諸計算など雑務量に違いがあるからでしょう。
    新興住宅街でも年に数回は住民総出で一斉に側溝掃除しています。
    その時にお茶の1本も出るとか、慰労会があるとか出席者には小さなメリットがあり、欠席は何らかの罰則でお茶代等の負担もあるでしょう。
    万雑費用は農家の人が用排水路の維持管理、補修や水が滞り道路や家の敷地が水浸しにならないようにするため、総出で用排水路や河川に溜まった土砂やゴミさらい、草刈りを行う日当もあります。
    万雑費を払いたくない方には農家の人達と一緒に草刈りや用排水路や河川の清掃活動をお願いしています。
    住宅に掛かる万雑費なぞ年間で2〜3千円、地方税や住民税の使い道の不透明さからみれば使用目的も判りやすいし、農家が支払う万雑費よりも格段に少ないし、農家の人達は大半がボランティアなのです。
    大柄な態度の年配者達は口下手なうえに照れ屋なのだと思います。
    会う機会があれば幾度か声を掛けてやれば野菜のお裾分けなどあるかも知れないから仲良くしてやって下さい。

  • ミミママ より:

    まんぞう
    今日納めに行きますが
    未だに何のことかさっぱりわからず~
    こちらにたどり着き
    『なるほど~』と

    今は平安時代と違うので町内会費に含めればいいのでは?と思います
    しかも自らお支払に行くのもなんとなく違うような~

    富山県東部です

    • 有限会社ランド・プラン より:

      ミミママさん、コメントありがとうございます。色んな方のコメントを読んでますが、私も未だに全容が把握出来てません。あくまでも『慣習法』みたいなもので明確な根拠があるわけではないですし、『万雑』と言っても地域によって全然取り扱いが違うからです。
      そして私も『町内会費に含めて貰えれば』と思っております。色々難しいのかも知れませんが払っている側からすれば『何度も何度も』良く分からないおカネを徴収されている気になりますし、徴収する側の立場になったとしても『計算や集金作業が』大変だと思うからです。
      県外・海外からの移住者も増えている昨今。万雑も変革期を迎えているのかも知れません。

  • 福本仁志 より:

    富山県氷見市に宅地をもつ60代男性(神奈川在住)が、現在住んでいないのに万雑を請求するのは不当だとして、前・現自治会長を相手に訴えた口頭弁論が令和5年12月25日、地裁高岡支部でありました。裁判官が交代したこともあり、そもそも万雑とは何ぞやから質問していました。被告(自治会)は、万雑の規約、会計監査報告書等を来年1月末まで提出することになりました。原告はその準備書面を見た上で反論するようです。原告は数年分は払っていますが、自治会も退会した後も請求が来るので納得できないようです。「聞いた話では飲み食いにも使っているとか」と主張した際は、さすがに被告側もムッとした様子でした。確かに作業のあとにはご苦労様ということて、飲食の場もあることは想像できます、会議費という名目で。裁判官も全国各地の異動があり、そういう慣習のない所出身だと万雑とはなんぞやからです。私の居住地は自治会費(毎月1,000円)とは別に12月に万雑を生産組合担当者が集金にきます。自治会としていくら、自宅分でいくらとなります。固定資産税や住民税等を納めているのに、万雑って何と思うところはあります。氷見万裁判に注目しています。

    • 有限会社ランド・プラン より:

      福本さん、分かりやすいコメントありがとうございます。今まで「そういうものだから」という事で続いてきているわけですが、今回の件で「そもそも必要なのか・無いとどうなるのか・金額は妥当なのか」といった議論が出来るのではないかと思っております。私はとにかく「万雑」という名称をやめて「水路管理費」などの分かりやすい名称にして、使いみちや管理方法を明確にして欲しいなと思っております。「裏金」という事も大問題になっている昨今。とにかく透明性が必要なのではないかと!

  • 匿名 より:

    万雑どうなっている?神奈川県在住なので、地元のニュースを見ることもできず、ググったところ、本サイトで議論が高まっているので投稿しました。当事者です。

    氷見市は基より富山県に噛みついたのでもう敵視されるしかないと感じていましたが、議論が増すことで万雑と自治会やPTA、消防団の在り方が今の社会の要請に会うかどうか期待しています。

    Noteで全て公開します。https://note.com/rikudou_zero/
    X(旧Twitter)でも速報してます。https://twitter.com/13valley

    • 有限会社ランド・プラン より:

      コメントありがとうございます。ご本人からの情報という事で益々ありがたいです。日本では『開かれた議論』というものは中々行われていないと感じています。いつ・誰が決めたのか分からない慣習に対して随順である事は『実際の社会生活においては』大切な事なのかも知れませんが、不思議に感じている人・実態に合わないと感じている人・不要と感じている人もいるわけで、その点を「他の人はみんなそうしてるんだから」というのは違うと思っております。
      今回の地震の件で、ますます『自治体における共助』というのは大切だと感じるわけですが、その為にも万雑が使われているのであれば、それは大変に有意義な事だとも思っております。私は地元不動産業者として「万雑は必要」「万雑は不要」と、どちから一方の意見を持つものではありません。仰る通り「議論が増すことで万雑と自治会やPTA、消防団の在り方が今の社会の要請に合っているのか」という話し合いをしていければと思っていおります。
      社会的に本当に有意義な話し合いです。色々大変な事もあるかと思いますが、引き続き頑張って下さいませ。応援しております!

  • 匿名 より:

    わたしも氷見の万雑費に疑問を持ちました。理由は、年2回請求書だけが届き、毎回理由もなく値上げしてくるからです。請求書に問い合わせ先も書かず封筒に差出人もなしで。これまで支払って我慢してきました。疑問をぶつけると逆ギレされました。法的な罰則もない慣習でお金を集めるのはやめて欲しいです。一部農家の利権になっている気がします。このような妙な制度のある土地には、若者がすまないと思います。

    • 有限会社ランド・プラン より:

      そうなんですよ。実際若い方は出ていきますし、他からも入ってきにくくなってます。当然ですが誰しも『面倒な事がある所は』避けたいものですからね。そうなると、人がどんどんいなくなって、人口減に伴って定期的な運営費も減り、それを補う為に万雑費を値上げしているのではないかと思います。で、値上げによってまた人に敬遠され・・・という負のスパイラルに入っている気もします。地域の為にも、この辺で本腰を入れて再検討しなければならないのではないかと、私は思っています。

  • フシギ より:

    高岡伏木で永年万雑というものがあると不動産屋に言われ20万はらいました。地元のお宮さんに納めるそうですが?地域に他から入る時のお金として請求しているようですこの地域は、万雑があり、土地を売りたい人が困るようです。実際、非常に土地が安くなってます。本当に必要なお金かもっと地元の人が考えて欲しいです。住みたいと思わない土地になっていると思います

    • 有限会社ランド・プラン より:

      永年万雑ですね。永代万雑とか入村料とかという名称でそういったおカネが必要な所はあります。以前、そんな内容のブログを書いた事もありました。入村料(入会料)って何?絶対に払わないといけないの!?町内会費・自治会費の真実
      『本当に必要なお金か』というのは正にその通りですし、『住みたいと思わない土地になっている』という部分も真実です。買う人の為、売る人の為、そして地域の為に本当に役に立っているのか。ちゃんとした点検が必要な時期になっているのではないかと思っております。

  • 匿名 より:

    ご回答ありがとうございます。万雑費の利用目的もをたずねたところ、田んぼの畔の草刈り、井堀?との回答が来ました。田んぼの草刈りは所有する農家さんがするのが当然です。使い方に疑問です。値上げの根拠についても、高齢者が汗を流して仕事をしているからという回答で、要するに、万雑費は、特定の地域で農業高校をしている人の支援金のように理解しました。果たして、そのような使われ方をする費用を、近くに住んでるいる人や土地を所有している人が負担するものでしょうか?少なくとも、どのような目的で万雑費を集金し、何に利用したのかを説明し、理解してもらった上で、お金を頂くべきです。農家の維持のために、集金する制度であれば、納得する人は少ないと思います。経営力のない農家に対する義援金を強制的に徴収される制度が万雑費と理解しております。

  • 匿名 より:

    農業高校ではなく、農業をしている人、です

  • 有限会社ランド・プラン より:

    パパさん、コメントありがとうございます。私も『非農家』なのでパパさんと同じような意見なのですが、一方で、昔からずっと農家をやっておられる方々には、その方々なりの事情なりご意見などもあると思います。そう言った意味で、別のブログでも触れておりますが『氷見万雑訴訟』には非常に期待している所です。
    万雑(まんぞう)返金で提訴。氷見実家の男性

  • ペンネーム陸道是路 より:

    こんにちは
    自治会長の報酬が年間10万円は、有りか無しか
    関東首都圏では、無償のボランティアでしたので、有償ボランティアもありかと思います。
    よければ皆さんのご意見を

    • 有限会社ランド・プラン より:

      難しい問題ですね。私見を述べさせていただくと、もし私が自治会長をやらざるを得ないなら「無償でやらせてくれ」と言うと思います。理由としては「お金を貰う程の作業をしたくないから(責任を取りたくないから)」です。今回の地震で大変ご苦労されている自治会長さんも目の当たりにしてますし、「年10万円程度であんな面倒くさい事したくないなあ」と言うのが本音です。
      逆に言えば、真に自治会の事を考え、自治会の為に汗をかいてくれる会長であれば、ある程度の手当はあって良いのかなあとも思います(とにかく私なら有償でもやりたくないですし、無償なら尚更断りたいと思うから)。
      ただ、問題は。
      自治会長が何期も何期も同じ人だという事です。国政でもそうですが、長期政権は安定する反面、腐敗もしてきます。この腐敗をいかに防ぐか。その為にはチェック機能が必要ですし、新しい風を吹き込む為の世代交代も必要です。今回の陸道是路さんの問題提起はその『新しい風を吹き込む』為の、大変有意義な行動だと思っております。

  • 福本仁志 より:

    氷見の万雑訴訟は昨年12月末にはじまり、今年(令和6)1月末までに自治会側が万雑の規約や会計処理簿等を提出することになっていました。その後、新聞で毎日確認はしていますが訴訟がどのような状況になっているのか気になっています。自治会で会計をしていることもありまた年末には例年の通り万雑の集金に担当者が来ると思うので興味を持っています。自治会で万雑の話をすると、皆さんのなかの意見にもあるように新しい住宅地では「新築(建物購入)したときに永代万雑料として払っているので、年末にうちには集金に来ない」という家庭もあります。依然、万雑の実態が不明・不可解ですっきりしません。

    • 有限会社ランド・プラン より:

      福本さん、コメントありがとうございます。確かに、場所によっては『永代万雑料を支払ってその後の万雑は無し』という地域があります。『永代万雑で払うか?毎年払うか?』の選択を迫られる地域もあり、我々不動産業者としても悩ましい問題である事は間違いありません。ハッキリとした規約があり、使途も明確であればお客様にもご説明できるのですが・・・

  • 中山間地出身者 より:

    こちらの富山市の郊外では、新たに住めば入村金(永代万雑)、その後年3回の万雑負担があります。農家でなくても土地改良区への負担金が万雑に含まれています。でも年間計1~2万円ですので高めの町内会費の感覚で支払っています。一度自治会の総会で入村金の廃止(返還ではありません)を提案したのですが、却下されその上「入村金を払うのが嫌なら村に住まなくていい」と厳しいお叱りを受けました。用水等土地改良区への年間の負担金の負担割合は、農地割り35%・個数割り65%ですが、農地の所有者は約1割ですので、約9割の農地の非所有者が約1割の農地所有者の負担を援助する仕組みになっています。まさに「農家の農家による農家のための万雑」になっています。
    私の母は山間地の農家に嫁ぎ、その後9年前に父が亡くなり独居老人となりましたが、約年間10万円の万雑を支払ってきて、90才を過ぎて体が不自由になり県外の施設に住民票を移しましたが、住居を退去する際に4人の村民に囲まれ、「これまで通り約10万円の万雑を支払え」と請求されました。付き添った次男が母が他界したらどうなるのかを尋ねたら、「農地や家が存在する限り子供や孫へと永遠に引継がれる」と説明がありました。

    • 有限会社ランド・プラン より:

      中山間地出身者さん、コメントありがとうございます。『入村金を払うのが嫌なら村に住まなくていい』というのが村の(役員の方々の)本意なのでしょうね。『村の取り決めを守れない人間にはいて欲しくない』という事でしょう。とはいえ、それで本当に村の人がいなくなってしまうと困ってしまうと思うんですが、この辺は日本全体が持つ『外国人受け入れ』に対する葛藤と似たような図式なのかも知れませんね。
      とにかく、住む人が少なくなると入村料や万雑による『村の収入』も少なくなるので、それらの『減額や廃止』は村の維持存続にとって重大な問題となります。しかし、それらがある事によって住んでいる方や移住者の方々の負担感が大きくなり、『出ていきたい・住みたくない』というモチベーションが生じてしまうものでしょうから、そんなにキツくお金を集めないでも・・・とは思います。あくまでも個人的見解ですけども・・・

  • 中山間地出身者 より:

    ランド・プランさん、こちらこそありがとうです。お気づきでしょうが私も農家出身です、村社会にいると普通のことが、進学や就職でもう少し広い社会に出て、法律なども学ぶと、農村やその隣接地でのルールに疑問を持つこともあります。現在の住居地は私も含めた9割の新規入村者で自治会が機能しているのですが、重要なルールは先住の1割の農地所有者が決めています。先住者も農業の継続に苦労し、農地の切り売りは感謝半分苦渋半分の気持ちでしょうが、経済的に大きな貢献を入村者から受けていることは自覚しています。ですが土地への執着と先住のプライドは強いですね。
    匿名さんへ~この場をお借りして私見ですが応援メッセージを伝えさせてください、地裁判決は残念でした。「区長の自治会退会への翻意の要請は慣習から違法性は目せない、また歴代区長への万雑返還請求は、区長個人への請求はできない」旨の判決骨子と理解しました。区長の退会への意思表示は自治会の代表者がその会の立ち位置を示したもので有り、また自治会を代表する区長への返還請求が不能であるなら、返還請求先は自治会の組織となり自治会員全体に請求を求めることになります。告発の趣旨は自退会退会拒絶への救済と万雑の法的合理性の確認と理解するなら、論点の判断を避けた判決ですし、正直に言うと予想された結果と感じました。

  • 匿名 より:

    周囲には休耕田しかありません。しかし町内会費の中に万雑含めて請求されます?

    • 有限会社ランド・プラン より:

      結局は『その地域の取り決め』によりますので何とも言えませんが、周囲が休耕田ばかりであってもどこかでは耕作しているでしょうし、水路はあるでしょうからね。その水路の維持管理などに必要だという理由で請求される場合もありますし、非農家には請求されない場合もあります。
      イチ不動産屋の立場からすると『そこまで大きな金額では無いと思いますので、地域の方との円滑なお付き合いの為にも何とかご理解・ご協力をお願い致します』と思っていますが、ご質問者様の負担が少しでも軽減されるようにも祈っております!

  • 中山間地出身者 より:

    匿名さんへ~居住地域に水田の地目があれば、休耕田であっても富山県内では当然のように万雑が請求さるれことが多いです。その内の用水農道関係の負担理由は色々ですが、例えば除雪の捨て場として農業用水を使う、児童の通学路に農道を使う、現在これらの利用がなくても、水田にはダム効果により土地家屋の防災に役立っている、環境や景観の保存がされている等々、また、現在居住していなくても、農地や建物を所有していれば将来利用の可能性がある。本来受益者負担として1年単位で計算すべきところ、未実現の将来分にまで客年に負担を求めていることになります。理不尽に感じても、農地法や土地改良法の法的根拠まであります、ただし賦課金の計算根拠は過去の慣習や近隣のバランスで決めており不透明になっています。
    感覚としては町内会費の中に万雑が含まれているのでは無く、万雑の中に町内会費相当分が含まれているイメージです。本来生活環境の維持に係る負担は、県や市町村が税金を原資として居住者にサービスするべきなのですが、歳出を抑えるために見直しが先送りになっているのでしょうか。万雑金額が年間10万円超の地域もあり、年金生活で施設入居している高齢者には高額な負担ですし、法律改正や行政指導を検討するべき時期だと考えます。

    • 有限会社ランド・プラン より:

      中山間地出身者さん、私よりも詳しく役に立つ情報をありがとうございます。不動産屋の立場としても『県や市町村で賦課して欲しいなあ』と思っています。なぜなら、県や市町村などであればホームページなどで調べれば色々な事が分かるんですが、自治体ではそういうわけにいかないからです。いちいち調査しなければならず、毎回結構な負担です。しかし地方自治の建前上、県や市町村が自治会のやっている事に口を出す事は無いでしょうし、実際に県や市町村での賦課となると、賦課方法の切り替えに大変な混乱が生じます。また、その後の事務管理も大変な煩雑さが予想され、県や市町村がその辺に積極的になるとはとても思えません(手を出したくない所でしょう)。
      では、そういった改革を掲げる政治家が現れるかと言えば、政治家も『各自治体からの支援』を政治活動の大きな拠り所の一つしているわけで、各自治体の長が嫌がるような事を言う事も考えにくいでしょう。ではどうすれば良いか?ですが、余りに負担の大きい地域とは縁を切るという事があると思います。実際、一口に『万雑』といっても地域によってかなりの差があり、軽減や免除の規定もまちまちで、つまりは『負担の大きい所』と『そうでもない所』があるからです。
      そうかと言って『縁を切らせて貰えない場合は?』については、売却されるか、国庫に帰属させるか、それこそ自治会に相談して近隣の方にもらって貰うか・・・という方法も考えられるのではないかと思います。折角自治会に安くないお金を支払い続けているわけですからね。その地域の困りごとを解消するのも自治会の役割の一つと思います。
      と、ずらずらと書きましたが、私としては少しでも中山間地出身者さんのご負担が軽くなることを、心より祈っております!

  • 中山間地出身者 より:

    ランド・プランさんへ~今回のそちらの発信は私から見て非の打ち所がありません。(決して上から目線ではありません)踏み込んだ発信にはリスクが生じることもありますし、業務に支障が発生してはこのページの存続が困難になります。それでも今回の発信をしていただき感謝の念しかありません。
    確かに地域と縁を切るためには売却、国庫への帰属(寄付・相続放棄)、無償譲渡が考えられますが、何れも個人で実現するにはハードルが高いです、特に自治会の協力を得るのは困難です。(相続放棄が一番実現可能性が高いかな)
    専門外の発言で気分を悪くしないで頂きたいのですが、このハードルの高さを不動産事業の見地から、ビジネスチャンスとして捉えることはできないでしょうか。例えばIターン・Uターンの受け入れ先として活用、海外からの移住者の受け皿として活用、教育施設・研修施設としての活用、公的または私的の緑地公園化、公園墓地(特に希望があればペットと一緒に入れる形で)、熊等害獣対策のための緩衝地としての活用等色々ありそうです。(もっとハードルが高くなりそうですが・・・・・)
    最近は積雪も少なくなり、住みやすい県としても認められ、今後の大型地震の被害が最も少ない県と想定されています、あと台風・豪雨・水不足の被害も少ないです。
    地域と縁を切るのは、心の帰る場所を無くし、後ろ足で砂をかけるような気分にもなりますが、お荷物や負の遺産となる負動産を活用・利用することができ、個人の事情から地域を去る住民を次のステージに笑顔で送り出し、残る人も去る人も気持ちよく縁に感謝するそんな解決策はないでしょうか。
    このページでの意見交換が、一人でも多くの方の参考になり、より多くの方の目にとまり、未来が少しでも明るくなる様に動けばよいのですが。

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高野竜成
有限会社ランド・プラン 代表取締役

高野 竜成

略歴

1976.3.29 高岡市千石町生まれ
幼少期の目標は忍者か名探偵
横田小学校卒 (西光寺剣道場所属)
高岡西部中学校卒 (体操部所属)
伏木高校卒 (野球部所属)
高岡法科大卒 (空手道秀武館所属)

宅地建物取引士
公認不動産コンサル
二級FP技能士
不動産キャリアパーソン
行政書士(元)
貸金業務取扱主任者(元)
剛柔流空手道弐段
コアネット 第8代会長
富山県宅建協会高岡支部 運営委員

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住み続けられるまちづくりを

つくる責任・つかう責任

「こんなに家を建てる必要があるんだろうか?」これが弊社の疑問です。『建築コストの高騰・実質賃金の長期低迷・借入金利の上昇懸念』の三重苦で我々が『安心して暮らせる家』を持つ事は年々難しくなっています。一方で空き家の数は急増の一途を辿っており、この解消も我々にとって喫緊の課題です。しかし、それでも家が建てられ続けています。本当にこれで大丈夫なんでしょうか?そこで弊社は『今ある家を活用して、安心できる住まいを提供する!』と決意しました。大量生産・大量消費社会から中古活用・循環社会へ。ランド・プランは、あなたの悩みと社会の共通課題を同時に解消する【たかおかSDGsパートナー】です。中古住宅に関する事ならお気軽に!